とある 「高校生ラブライバー威力業務妨害逮捕云々…」のニュース記事について考える回

最近、このような記事を目にしました。コメント数が多いですね。盛り上がってたようですね。

「もはやカルト集団!?」 高校生ラブライバー威力業務妨害逮捕の余波【おたぽる】

http://news.nicovideo.jp/watch/nw1779445

僕もいくつかコメントを投稿しました。記事に対する批判ばかりですが。。。

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なぜか批判のコメントばかりを寄せてしまった理由について、ここで改めて考えてみました。

(理由1)
あの記事では、所々で「善良なラブライバー」に同情する態度を見せながらも、全体としては「ラブライバー」を一括りにして問題視しているような印象を与える。また、記事に出てくる「善良なラブライバー」は、いわゆるサイレントマジョリティなので、彼らの側から「いいニュース」が出てくることは普通はありえない。何事もないことが「いいニュース」なのだ。
そして、悪いことばかりをほじくり返しているのが、あの記事なのである。

敏感で聡明な読者たちは、あの記事の全体的な内容から、何やら欺瞞めいたものを感じ取ったことでしょう。

あの記事では「ラブライブ!のファン全て」を「ラブライバー」として定義しています。

われわれの認識では、問題行動を起こすファンについては、いわば「害悪ライバー」として「ラブライバー」からは区別しています。

あの記事の認識では、問題行動を起こすファンについて「ラブライバー」の表記を多用して、「善良なラブライバー」と区別している印象があります。

あの記事の、最後の段落の部分を除けば、
われわれが言う「害悪ライバー」が、あの記事では「ラブライバー」になって、
われわれが言う「ラブライバー」が、あの記事では「善良なラブライバー」になっている、
そのような印象があります。

あの記事には、標準をすり替えることによって単語の持つイメージを操作している疑いがあります。すなわち、シンボル操作のようなことを行っている疑いがあります。

コメント欄にも、記事の内容以前に、書き手のスタンスを疑うようなコメントが散見されました。僕も同意見です。

(理由2)
あの記事は、現象面だけなぞって「これは問題だ」と騒いでいるだけにしか見えない。大学生が仕方なく書いたレポートのような内容で、中身が皮相的で薄っぺらい。

あの記事によれば、
あの川崎市の少年の殺害事件は、”推しメン”の違いが原因だったのか。そうか、そうか。。。
もしそれが直接原因だったとしても、それくらいでリンチ殺人に至るには、犯人の経歴や精神状態とか根本的な原因もあるだろう。ちがうかな?

(理由3)
普通に楽しんでいるファンとしては、「俺ライバー」や「似非ライバー」などといった「害悪ライバー」の愚行も迷惑な話ですが、それとともに、世間の風潮が味噌糞一緒にして「一括りにしてレッテル貼りする行為」も問題だと思います。まさに偏見の温床はここにあるわけですが、あの記事は、そのことに対しては全く無頓着で、当たり前のことのように流しています。

もし書き手に、内容の公平性に配慮するくらいの誠実さが本当にあれば、上の問題についても言及するべきでしょう。なので、これでは「偏向報道」と叩かれても仕方ないと思います。

あの記事は、内容的には、ネット民にルサンチマンのはけ口を提供するようなゴシップ記事に過ぎないので、それでいいのかも知れません。ですが、差別や偏見の意識を助長しかねないような語り口や文章構成などは、もし公共性の高い場所での発表だとしたら、一読しただけで内容の吟味なしにボツです。糾弾会です。

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富山県の高校生ラブライバーによる威力業務妨害の事件の話とかは、「ラブライバーガー」みたいな話に終始している限り、建設的な議論とかは全く期待できないわけで、それよりはむしろ、この少年の犯行の背景となった様々な側面とか、そういった個人的な事情をいろいろと掘り下げていって事例研究した方が、もっと普遍的なものが浮かび上がってくるのではないかと思います。心理学や社会学や教育学など幅広い分野に貢献できるかも知れません。

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自分は、2ちゃんねるまとめブログで「ラブライバー四天王」とか「ラブライバーの部屋」とか見て、「この人たちおもしろーい!」と思って、そこから「ラブライブ!」に興味を持ちだして、そういった経緯からすると、こういう「変人」たちは擁護したい気持ちになります。

ラブライブ!」というコンテンツは、実は初期の試行錯誤の中で、自由で楽しそうな雰囲気を創出する技術を開発していって、また、自由で楽しそうな雰囲気のある場所には自ずと人が寄ってくるので、今の人気の背景には、もしかしたら、そういった要素も働いているのかも知れません。これは単なる憶測ですが。。。

これも裏を返せば、「自分の自由を主張する割には、他人が自由にしているのを見るのが気に入らない」「人が楽しそうにしているのを見ていると無性にムカつく」・・・そのような連中からは標的にされやすい。アンチの心理には、もしかしたら、そういった要素が働いているのかも知れません。これは信憑性がありますねwww

ただし、「無制約的な自由」などは生きている生身の人間にあるはずがなく、現実世界では、「自由と責任」は常に表裏一体の関係にあります。

「生と死」「権利と義務」「自由と責任」・・・これらは常に表裏一体の関係にあります。

「俺ライバー」や「似非ライバー」などといった「害悪ライバー」の問題行動については、「無責任な自由」という問題が横たわっているのではないかと思います。もっとも、これは
ラブライブ!」のファンの行動に限ったことではありませんが。。。

というわけで、今回の結論・・・自由には必ず責任が伴うことを自覚するべきでしょう。