近年におけるオタクの社会的地位向上について、人口統計学的根拠から分析してみる回

年の瀬もいよいよ差し迫ってきました。各馬第4コーナーを回ったところですwww
ちなみに、今年の有馬記念は27日開催らしいです。ヒヒーン。

μ’s紅白出場おめでとうございます。今年は大晦日特番がないので寂しいです。

     ❤2016年の上四半期は、μ’sにとって最高の季節になりそうですね!❤

さて、今年は秋頃にリア充オタク」なるものがネット上で物議を醸して、その時に僕もこれについて何か記事を書きたいと思ったのですが、放置したままだったので、このへんで書いておこうと思います。

おさらいとして、次の記事を挙げておきましょう。

日テレ「ZIP!」で「リア充オタク」特集 「それはオタクじゃない」など議論に【ねとらぼ】

時を同じくして、このような記事も流れていました。

オタクが市民権を得た現代 対して1990年代のオタクの扱い…「これは酷い!」【Togetterまとめ】


ここで「リア充」と「オタク」という言葉について少し考えてみましょう。

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(1)「リア充」について

リア充」は「(ネット社会に対して)現実社会の人間関係が充実している」という意味でしたか、2010年あたりに見かけるようになりました。この当時は「なう」が流行語になったりして、Twitterのタイムラインで「リア充なう」とかツイートしている人たちを見かけました。

あれから5年・・・「リア充」の意味する内容も当時と比べると、だいぶ敷居が低くなってきたのではないかと推測します。

世の中には、特に親しい間柄でもない知人を「友人」と呼んだりする人もいます。スノッブな傾向にある人は、自分の人間関係を過大評価して「見せかけの仕様さえ満たせばOK」程度の水準になって、「スペックリア充」みたいになっている疑いがあるのではないでしょうか。

実際に家族、友人、恋人などの人間関係のつながりが量的に豊富でも、質的に見れば、それによっていろいろと煩悶している人たちも存在するのではないかと、そのように思います。

個人的には、「リア充」の指標として、エピクロス学派快楽主義にある「アタラクシア」を採用してみたい気がします。

世界大百科事典内の「アタラクシア」の言及

エピクロス】より

…〈われわれの存するかぎり,死は存せず,死が現に存するときは,もはやわれわれは存しないのである〉。 死への恐れ,死後の不安から解放されるならば,それだけでも人間は〈平静不動(アタラクシアataraxia)〉の境地に入ることができるのだが,生きているうちは安んじて快楽を追求すべきである。〈快楽こそは幸福なる生活の始めにして終りなのである〉。…

【快楽主義】より

…この態度は次代のエピクロス学派に続く。エピクロスとその学派は魂の平静(アタラクシアataraxia)を重んじ,健康で質素な共同生活を通して得られる精神的快楽を重んじた。彼の学園ではつねに快活な笑いとくつろいだ喜びが絶えなかったという。…

ピュロン】より

…移ろいゆく現象を永遠の実在と錯覚することから魂の苦悩が始まる。それゆえ,いっさいの判断を〈留保〉(エポケー)し,魂を何ものにもかき乱されない〈寂滅〉(アタラクシアataraxia)に導くことこそ人生の目的であり,人間の完成であるとした。後世の懐疑派がもっぱら認識論的批判に終始するのに対し,彼は魂の安らぎを求める実践的観点から懐疑を主張したのである。…

これから察するに、端的に言えば、自己愛の強い人、見栄っ張り、貪欲な人などは、表面的な「スペックリア充」にはなれるでしょうが、本当の意味での「リア充」にはなれません。

5年のスパンもあれば、鋭い人、ブレない人は、すでにこのことに気付いるはずです。

今となっては、親友と呼べるような、心から気を許せるような他者が身近に一人でもいれば、それで「リア充」と認定して差し支えないでしょう。・・・それでいいんですよ!(じろん)

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(2)「オタク」について

この語は、世間一般に普及したきっかけが宮崎勤の連続幼女誘拐殺人事件だったはずで、「宮崎勤=オタク、オタク=危険」ということで、三段論法の適用はできませんが、データベースのリレーションシップみたいな形式で世間にインプットされて、当時は相当なネガティブイメージが伴っていたものと思われます。これに比べたら、昨今に湧いて出た害悪ライバーの愚行なんかまだ可愛いもんでしょう。程度の差はあれ、迷惑なことには変わりありませんが。。。

「オタク」という語は、今ではずいぶんと軽くて薄い、いわばライトなイメージで使われるようになってきたように思います。とはいえ、アイドル、二次元(映像・画像モノという意味で特撮を含む)、鉄道がオタクの王道であることは今も昔も変わりないでしょう。
端的に「オタク」を指す場合は、この三つの分野に限定されるくらいの勢いでしょう(!?)

「マンガ、アニメと電車が好きです」などと周囲に洩らせば、私設警察やパルチザンの略式裁判にかけられるが如く、抗弁の機会を与えられる余地すらなく、ほぼオートマチックにオタクの烙印を押されてしまうことでしょうwww

物心のついた頃からアニメやマンガに親しんで、大人になってもやはりアニメやマンガが好きだという人たちがいます。「雀百まで踊り忘れず」ということなんすかね。こういう人たちは「天然オタク」「ナチュラル・ボーン・オタク」の称号を与えてよいでしょうwww

さて、ここで、「オタク」に対するネガティブイメージの払拭に貢献した要因について、自分なりの仮説を立ててみたいと思います。

〈要因1〉
日本の社会が「1億総中流」と言われていた頃から90年代にかけての消費活動における嗜好の多様化、消費活動による自己表現、言い換えれば消費の領域における価値観の多様化、個性化の進展、まずはこのような事象が土台になったものと思われます。

「~フェチ」とか「マイブーム」といった言葉は、たしか90年代になってから登場した記憶があります。

ゼロ年代に入ると、国民の経済的格差が社会問題となって、いつの間にか定着してしまいました。それまで中流だった家庭が下の方から解体されて下流に転落していく現象も見られるようになりました。ヒルズ族やらホームレスやら、そういった人たちを報道を通じて見ていると、都市景観のレベルでは、かつて松本零士のマンガで見たような高層ビル群の未来都市と周囲の旧態依然な下町やスラムの組合せ、それが現実となった・・・そんな印象を覚えました。

〈要因2〉
ここ5年くらいの間にネットで「女装男子」や「ホモォ」などのネタを見ていると、オタクのメジャー化やイメージアップの背景には人口統計学的な事情が主な要因として働いているのではないか、例えば、高齢者の人口は男性<女性ではあるけれど、人生において性欲が最も盛んな時期、データ区分では15歳~34歳の人口、これをいわば「生殖適齢期」と位置付けて統計をとってみたら当然、男性>女性となって、また昔と比べると男性の割合はより高くなっているのではないか?・・・そのようなことを考えました。

ⅰ)平成25年(2013年)10月の推計人口から15歳~34歳の男女別人口を抽出してみました。
 男女計:26,745(千人)
 男 性:13,652(千人)
 女 性:13,094(千人)
 人口性比:104.4
 男性ー女性=558(千人)

ⅱ)平成2年(1990年)の国勢調査から15歳~34歳の男女別人口を抽出してみました。
 男女計:34,665(千人)
 男 性:17,594(千人)
 女 性:17,071(千人)
 人口性比:102.9
 男性ー女性=523(千人)

ⅲ)2013年と1990年のデータ項目から変化をとってみました。
 男女計:26,745/34,665=0.7715(約23%減)
 男 性:(省略)
 女 性:(省略)
 人口性比:104.4ー102.9=1.5ポイント増
 男性―女性:558/523=1.0669(約6.7%増)

この統計結果を見るや否や、次のような印象を抱きました。
政令指定都市の認可が下りる規模の、鳥取県の人口に匹敵するくらいの数の男が余っている。それも20年間変わることなく、恒常的に。・・・ヤりたいハメたい盛りの連中っすよ!

現実とは残酷なもんですねえ。そりゃあ、現実逃避もしたくなりますわwww

さらに、それに「ミスマッチ補正」なるものを考慮してみましょう。

これには、次のような状況を想定しています。

容姿の問題で、恋愛については絶望的な人たちがいます。こういう人たちは気の毒です。戦争や天変地異で被災した人たちが、さらに追い打ちをかけて差別を受けたりするような理不尽さを感じます。幸せになってほしいものです。

性格や価値観の問題などもあります。こういう人たちは、人生に対する態度を変革することによって、運が開けてくるかもしれません。

他にも、例えば、「太郎は花子のことが好きで、でも花子は振り向いてくれない。幸子は太郎のことが好きなのだが、太郎にはその気がない。やがて幸子は次郎と交際するようになった。その結果、太郎はぼっちになった。」・・・このような、いわば「片思いデッドロック」とでも言うべき状態にかかって恋のチャンスをみすみす逃してしまうような愚鈍な人たちも中にはいるものです。バカですねえ。・・・わたしです(^o^)

さて、統計的に機械的に算出された50万人に「ミスマッチ補正」を加味することで、ここで言う生殖適齢期にある男性の場合、少なく見積もっても100万人くらいの恋愛難民が想定され、丼ぶり勘定にして、おそらく150万人程度、およそ京都市、神戸市、福岡市に匹敵する規模の人数の男どもが恋愛難民の状態にあるんじゃないでしょうかね??? しかも、恒常的に。

彼らは、リアルな恋愛が絶望的な補償として、アイドルや二次元美少女にご執心なさって貢いでくれるお得意様、パトロンです。こういう人たちが潜在的に150万人は存在すると推定されるわけです。丼ぶり勘定ですが(笑)

時代が21世紀に突入しようとする頃、平成不況の最中において、何とかして需要を喚起しようと躍起になっている企業が、そのような宝庫の泉をみすみす放っておくはずがありません。
企業がオタクとパートナーシップを構築するべき時代になったのです。

顧客規模100万人の安定した市場なるものを想定してみましょう。
オタクの中にも貧富の差はありますから、彼らが平均で月に1万円落としくれたとすると、
・・・年間12万円×100万=12×100×(
万×万=億)=年間1200億円の市場www
・・・けつろん:オタク様は神様です\\\


ここで企業側が起こすべき行動としては、顧客に財やサービスを提供する立場として、オタクに気持ちよくお金を使っていただくための環境を整備していかなければなりません。

また、いわゆる「IT革命」と呼ばれる事象が、この追い風となった。二次元文化バンザイ!!

深夜帯のテレビ番組も、かつてはアニメに限っては「ルパン三世」など、昔の作品の再放送がメインだった記憶がありますが、いつの間にか、大きなお友だち向けのアニメ番組もずいぶんと増えました。

古来から日本人のメンタリティに仕込まれては、歴代のオタクども(どのような時代にもオタクな人種は存在するものである)によって脈々と受け継がれてきたロリコン文化のDNAが、現代の市場の要請によって覚醒させられたのか、「萌えブーム」なるものが到来しましたよね。
これはゼロ年代の前半の現象でしたよね。
          
          ❤こういう観光ガイドブックもありましたwww❤

JTBは「日本交通公社」のことで、旅行代理店の会社ですが、いろいろな事業に手を付けて、今は「JTBエンタテイメント」という声優向けの芸能プロダクションまでやってますよね。

           ❤JTBエンタテイメント所属の声優さんたち❤
           ❤内田彩 楠田亜衣奈 渡部優衣 山口立花子

オタク市場の持つポテンシャルに目を付けては、市場の開拓や整備にあたった企業側の努力
・・・JTBとかは、この好事例に該当するかもしれません。


このへんで、「オタク」のかつてのネガティブなイメージが払拭されていった経緯について、要約しておきましょう。

まず〈要因1〉でみたように、「国民の消費活動における価値観の多様化」が地盤となって、
次に〈要因2〉として、長期の不況にあえぐ企業が、オタクを顧客と位置付け、市場の開拓と整備に努め、レールを敷設する役割を果たした。それでは、「μ’sトレイン出発進行~!!」

・・・まあ、そんな感じでしょう。あくまでも仮説ですが(笑)


    ❤「オタク」のイメージアップ・・・それはつまり、”みんなで叶える物語”❤

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年末年始は、自分の経験から言っても、ぼっちには特にこたえる時期ですよね。。。

最後になりましたが、ここで、親愛なるぼっち同志諸賢にメッセージを送りたいと思います。

いつかは死にゆくこと以外の運命については、各々がそれぞれの道を辿ることとなって、その意味においては、一人一人は孤独な存在であります。しかし、心はひとつ。ひとりじゃない。
思うに任せぬことの多い人生ではありますが、ともにがんばりましょう!

       それでは、グッド・ラック・チャーム! 皆さま、良いお年を!
              そらまる師匠&にこちゃん